トウモロコシの分析を参考に抗酸化農法の説明したく思います。分析データはBrix糖度、抗酸化力分析、ビタミンC分析、硝酸イオン分析(残留硝酸態窒素分析)があります。
- Brix糖度…甘さを誇示するために多くの生産者がこの数値の高さをアピールされるかと思います。但し、甘さにも質があり好みも人それぞれですので何とも言えません。しかしながら今の世はこの糖度を前面に打ち出す傾向が強い。では、糖度値が高いと旨いのかというとそういうわけではありません。作物には本来持っている性質がありますがその性質を超えた栽培をすると必ず負荷がかかります。負荷をかけても甘くしたいという生産者は多いかと思われますが、その為に化成肥料を多分に利用している可能性があり、その為栄養過剰となりがちです。そのような作物は土壌中に化成肥料成分も残留し、作物が光合成をおこなう際に過剰に吸い上げられた化成肥料成分が葉面から放出されます。その際に発生する匂いに害虫が誘われます。つまり過剰肥料は害虫を呼び殺虫剤(農薬)の使用量が増加します。旬でない作物は強引に育てている為、複数、多量の農薬が利用されます。しかし昨今、少量の効果出る超強力な農薬を利用する事で減農薬というトリックがまかり通ています。減農薬≠安全という事を誰も言ってませんが勝手に消費者が安全と思っているだけですね。抗酸化農法での糖度は土壌の力によるものが大きいのです。
- 抗酸化値…作物のストレスに対する対抗力の値になります。人体に取り込まれる食品などに含まれる様々な化学物質によるストレス、生活習慣上のストレスなどさらされ、その結果活性酸素が生み出され、その活性酸素は文字通り酸化を促進し、体調不良をきたし、更に老化が進んだり癌化が促進される。この酸化(老化)に対抗する数値が抗酸化値になります。今回の数値50.1は平均値の約1.4倍。活性酸素除去力が平均値の1.4倍であると考えてよいと思います。
- ビタミンC分析…ビタミンCは体内で生成されないため食べ物から取り入れるしか無い物質です。免疫力アップにや美容になどを理由にビタミンCを豊富に含んだ食品を摂取する方は多いでしょう。今回の分析結果では標準的なビタミンCの量に留まっています。
- 硝酸イオン分析…作物内に残留する硝酸態窒素等の量になります。トウモロコシの平均は50㎎/kgですが、抗酸化農法下では事実上の不検出である5㎎以下となりました。硝酸態窒素は食味を悪くするばかりか、特に子供の体に害を与えやすく海外では過去に死亡事例があります。硝酸態窒素が舌を刺激したり、苦みやえぐみを増幅させたりすることで、子供が野菜を嫌いになる事が多いでしょう。野菜が腐敗して溶けている姿を見たことある方も多いでしょう。その原因には残留硝酸態窒素の多さと抗酸化値が極端に低い場合に起こります。それは一般的に化学肥料の使い過ぎで発生しやすくなります。